ポイントを押さえれば外壁診断は自力でできる!依頼前に確かめよう
外壁の塗り替え時期はだいたい10年ごととされており、新築から10年、20年経つ頃にはさまざまな劣化のサインが見られます。外壁塗装工事は決して安いものではないため、できることなら自力で診断・修繕して費用を抑えたいもの。今回は、外壁診断のポイントと自分で修繕する場合の注意点について解説します。
劣化のサインを自分で確認してみよう
「マイホームの劣化は10年目から」という言葉を耳にしたことはありませんか?多くの場合、新築から10年経つ頃に少しずつ劣化や不具合が目立つようになり、修繕・メンテナンスが必要となっていきます。
雨漏りや給湯器の不具合などは毎日の生活で気付くことができますが、マイホームの外壁をまじまじと見る機会はあまりないかもしれません。しかし、当たり前ですが外壁も他の部分と同じように経年劣化していきます。
外観はマイホームの顔であり、外壁は見た目を大きく左右します。それだけでなく、外壁のカビや苔を放っておいてしまうと内部にまで侵食し、大掛かりな修繕が必要となってしまうケースもあるのです。
外壁が劣化しているサインは素人でも簡単に分かるうえ、特別な道具なども必要なく見た目で判断できるものばかりです。普段注目することは少ない部分かもしれませんが、この機会に劣化のサインが出ていないか確認してみてください。
外壁が劣化したらどんな症状が出る?
それでは、外壁が劣化したらどのような症状が出るのでしょうか?ここでは具体的な劣化のサインをご紹介します。
◾️ 外壁にツヤがなくなっている
外壁の劣化が進むと、表面のツヤがなくなっていきます。新築時には太陽光でピカピカ・ツヤツヤとしていたものが、経年劣化によって変色しツヤ感も消失するのです。ツヤがなくなってしまうことは見た目の問題だけではなく、外壁に使用されている塗装の機能が無くなってきているということを意味しています。
もちろん、これだけで防水機能がなくなったり、すぐに雨漏りしてしまったりということはありません。しかし、劣化している状態を放っておくことでさらに劣化が進みやすくなり、その進行も早まります。ツヤ感の消失や変色に気付いたらすぐに対策をしましょう。
◾️ チョーキング
チョーキングとは、外壁をこすった際にチョークのような白い粉が付着する現象です。チョーキングにはさまざまな原因がありますが、雨や風、紫外線の影響を受けて外壁塗装が劣化していった場合に見られるサインです。チョーキング現象が見られた場合、外壁の塗り替えを検討するのが良いでしょう。
◾️ ひび割れ
外壁のひび割れも、代表的な劣化サインの一つです。小さなひびはどんな建物にでも簡単に出来てしまうため神経質になりすぎる必要はありませんが、大きなひび割れには注意です。
外壁が薄くなっている手抜き工事の可能性もあるため、気になるひび割れがあればすぐに専門家に診断してもらいましょう。放置しておくと大掛かりな修繕が必要となるケースもあるので、早めの対応をおすすめします。
◾️ 汚れの付着
汚れの付着もよくあるサインですが、汚れの種類はカビや苔、藻などさまざまとなります。直射日光が当たらずじめじめとしている場所では特にこれらの汚れが付着しやすく、最悪の場合は内部にまで到達してしまうことも。
見た目にも気持ちの良いものではないため、「迅速な対応を!」というほどのものではありませんが、可能であれば綺麗にしておきたいところです。
◾️ コーキングの劣化
コーキングとは、壁と壁との隙間にあるゴム状の塗料を指します。コーキングも外壁と同じように経年劣化していくため、ひび割れや欠落が見られることもあります。外壁塗装のタイミングで、コーキングも新しくすることをおすすめします。
自分で修繕する場合注意したいこと
外壁塗装には通常100万円前後の費用が必要となりますが、自分で塗装する場合には半分程度の費用で修繕できてしまいます。ただし、自分で修繕する場合には注意点も多いです。
◾️ 塗料の選び方
「費用削減のために自分で修繕するのだから、塗料も安いものを探そう!」と考えてはいませんか?今後のとこを考えると、あまり安い塗料を使用するのはおすすめできません。
安い塗料には安い理由があり、耐久性が弱かったり、すぐに剥がれてしまったりする可能性もあります。せっかく外壁塗装をしても、またすぐに修繕しなければならないのでは意味がありません。高級な塗料を選ぶ必要はありませんが、ある程度質の高い塗料を使用するのが無難です。
◾️ 塗装の前に汚れを落とそう!
塗装=壁に塗料を塗ること、というイメージがありますが、重要な工程として「塗装前に汚れを落とすこと」を忘れてはいけません。汚れを残したまま新たな塗料を塗ってもすぐに剥がれてしまうことが多く、「結局業者に修繕をお願いすることになってしまった…」というのでは元も子もありません。まずは外壁の汚れをしっかりと洗い流すことから始めてください。
◾️ 足場の設置は業者にお願いしよう
足場での作業中に起こる事故はとても多く、素人が足場を組むのは危険です。足場の設置のみであれば10〜20万円ほどで業者にお願いできるため、万が一の事故を防ぐためにもここは専門知識を持ったプロに依頼しましょう。
自力で修繕が難しいならプロに相談!
外壁の劣化が大きく進んでいる場合や自分で修繕するのに自信がない場合には、専門家に診断・修繕をお願いするようにしてください。劣化の度合いによっては自分では修繕できない場合もあり、「とりあえず塗装すれば大丈夫だろう」と自己判断で塗装してしまうのは危険です。特にひび割れが大きい場合には自分で修繕するのは難しいため、必ずプロに依頼してくださいね。
今回は、外壁診断・修繕を自力で行う際のポイントについて解説しました。外壁診断・修繕と聞くと難しそうなイメージがありますが、特に劣化のサインは目で見てすぐに分かるものが多く、素人でも簡単に判断できます。「そろそろ外壁の塗り替えをしようと検討していた」「外壁のツヤがなくなってきた、変色が気になる」という方は、今回の記事を参考にしてみてください。