公開日:2020/06/15
静岡で注文住宅を建てることになったら、まず依頼する建築会社を選ぶ必要がありますが、注文住宅を依頼できる建築会社は大きくハウスメーカーと工務店に分けられます。どちらに依頼すべきか迷ってしまうケースは多々ありますが、静岡で注文住宅を建てるのであれば、これらの違いについて理解した上で最適と思われる方に依頼することが大切です。
ハウスメーカーと工務店は、明確な定義があるわけではありませんが、一般的にハウスメーカーという場合、それは全国規模で事業を展開している会社のことを指します。規模が大きく経営が安定していることが多いため、倒産のリスクが少なく、ブランド力や信頼感が高いのが特徴です。
また、ハウスメーカーによる注文住宅の最大の特徴は、規格化されていることで、それがメリットにもデメリットにもなります。
まず、住宅が規格化されていることのメリットは、品質が安定することと工期が短くなることです。使用される建材や製品は工場で大量生産されるため、全国どこでも一定の品質の住宅となりますし、工事の効率化も図れるため工期も短くなります。加えて、規格化されているため、カタログやモデルハウスが充実しているのもメリットの一つで、完成後のイメージを掴みやすいという特徴もあります。
一方で、規格化されているということは、設計の自由度が低いということでもあります。基本的に、注文住宅をハウスメーカーに依頼した場合、ある程度決められた仕様に沿って、間取りや設備のグレード、内外装のデザインなどを選択していくことになるため、自分たちの希望が実現できないケースも少なくありません。
加えて、ハウスメーカーでは、CMやモデルハウスといった広告に多額の費用をかけていることが多く、その費用が住宅の価格に上乗せされるため、価格が高くなりがちというデメリットもあります。
世間一般でいう工務店とは、地域に密着した中小規模の建築会社のことを指します。ハウスメーカーとは異なり住宅が規格化されていないため、設計の自由度が高いという特徴があります。物理的に不可能ではなく、法律的にも問題がないものであれば、自分たちの希望をすべて叶えることができるのが工務店に依頼する最大のメリットです。
また、大規模な宣伝活動をしていないことが多いため、住宅の価格に宣伝費用が上乗せされることはありません。そのため、同じような家を建てるのであればハウスメーカーに依頼するよりも価格を抑えることが可能というメリットもあります。
一方で、規格化されていない住宅を建てる工務店では、工事の効率化が難しいため工期が長くなる傾向があります。加えて、カタログやモデルハウスの充実度も低いため、完成後のイメージが掴みにくいのもデメリットといえるでしょう。また、経営規模が比較的小さいため、倒産のリスクが高いというデメリットもあります。
ただし、住宅完成保証制度に加入している工務店に依頼すれば、万が一建設途中に倒産してしまった場合でも、工事を引き継いでくれる会社を紹介してもらえますし、引継ぎで生じた追加料金の保証も受けることが可能です。加えて、工務店によって住宅の品質にバラツキがあるのもデメリットのひとつで、依頼する工務店の選定は慎重に行う必要があります。
注文住宅を建てる際に、ハウスメーカーと工務店のどちらに依頼するのか迷ってしまうケースは少なくありません。しかし、それぞれに上記したようなメリット・デメリットがあるため、静岡で注文住宅を建てるのであれば、それぞれのメリット・デメリットを比較した上で自分たちに合った方を選択することが大切です。
たとえば、住宅にブランド力や信頼感を求めるのであれば、ハウスメーカーが適しているといえます。また、設計の自由度は低いものの、仕様に沿って間取りや設備のグレードを選択するだけなので、手間や時間をかけたくないという方にもおすすめです。
さらに、経営が安定しているため、完成後のアフターサービスも長く受けられるというメリットもありますし、一定の品質が保たれた住宅を手に入れることができるため、これらを求める方もハウスメーカーを中心に建築会社を探すとよいでしょう。
一方で、自分たちのこだわりを実現した住宅を作りたいのであれば、工務店に依頼すべきです。間取りや内外装のデザイン、キッチンや浴室といった設備など、あらゆる項目を自由に指定できるため、世界で一つだけのマイホームに住むことができます。
加えて、住宅内でもこだわりたい部分には予算を使い、こだわりが少ない部分では予算を削るといった工夫も容易です。また、狭い土地や高低差のある土地に家を建てたい場合も、工務店に依頼したほうが土地の特性を活かした家づくりが可能となります。
静岡にはハウスメーカー、工務店とも数多く存在しますが、今回紹介したようにハウスメーカーと工務店にはそれぞれメリット・デメリットが存在します。そのため、何を重視して注文住宅を建てるのかを明確にした上で、最適と思われる方に依頼しましょう。