公開日:2022/12/15
子ども部屋にはさまざまな意見があり、絶対に必要なものではないという考え方も少なくありません。最近の傾向として、あえて子ども部屋は作らず、リビングで勉強するというスタイルが増えています。今回は、子ども部屋は本当に必要なのか?という疑問を解消し、メリット・デメリットを探っていきましょう。
子ども部屋の必要性を考えると、明確な答えは得られないでしょう。それは、家庭の生活スタイルや年齢よっても異なるからです。それでは子ども部屋を作った場合、どのようなメリットがあるのでしょうか?
外国では小さいうちに子ども部屋を与えて、自立心をもたせるようにします。自分の部屋ができたことで、ひとりで過ごす時間が増え、それが自立性を伸ばすことにつながります。自分のことは自分でするという考えが身につくことは、親にとってもメリットであるといえるでしょう。
子どもは大きくなるにつれて、自身のプライベートにこだわるようになってきます。とくに思春期を迎えると親と距離を置き、ひとりになれる時間や場所が必要となり、子ども部屋が安らげる空間となります。
子ども部屋があると、子どもの私物を整理しやすくなります。リビングに子どもの私物を置くことも少なくなり、リビングがスッキリ片付くでしょう。子ども自身も自分の部屋であるという認識から、整理整頓を自主的に行うようになります。
それでは子ども部屋のデメリットについても考えていきましょう。
リビングを家族全員が共有し、くつろぎ空間にしている家庭は多く、子どもはリビングで勉強し、親も家事をこなしたりします。そのような場合は、リビングをこまめに片付けることで掃除はしやすくなります。子ども部屋を作ると、掃除をする手間が増えることになります。子どもの年齢によって変わってきますが、掃除するのは親の役割となってきます。
子どもが部屋にこもってしまうと、親は監視することが難しくなります。勉強しているのか遊んでいるのかが確認できず、親はイライラが募るでしょう。子ども自身も部屋では開放的になり、ついだらけてしまいゲームに没頭してしまうことも。子ども部屋を作る場合は、親と子のルールを作っておくことが大切です。
外国のように小さいうちから子ども部屋を与えて、自律性をうながすのもよいかもしれません。けれど小さいうちはひとりでできることが限られており、子ども部屋の必要性はあまりないでしょう。一日をほとんどリビングで過ごす家庭も多く、子どもとの時間をあえて作っている場合もあります。家族がコミュニケーションをとることで、お互い安らげる時間となるのです。
子ども部屋があれば、子どもはどうしても部屋にこもりがちになります。自立性を伸ばすというのはメリットであっても、家族との時間が減るのはデメリットになります。物事のとらえ方は人それぞれで、必ずしもメリット・デメリットにあてはめることは間違っているかもしれません。しかし、子どもと過ごす時間が減るのは、親にとってはデメリットとなります。
子ども部屋を作る際には、何か意識すべきポイントはあるのでしょうか?
子ども部屋を作る際には、できるだけ子どもの動向が分かりやすい位置に作るようにしましょう。たとえばリビングを通っていく間取りにすれば、子どもの様子を把握することができます。リビングから離れた位置に作ると、親の目が届きにくくなります。
子どもは成長するにつれ、学校で使う物や衣類、雑貨などの私物が増えていきます。小さい間は収納スペースがたりていても、将来的には多くの収納スペースが必要となってくるでしょう。子ども部屋には、収納スペースを多く作るのが必須となります。
子ども部屋を作って失敗したという例として、子どもが部屋にこもってしまうというのがあります。家族とのコミュニケーションがなくなり、親子断絶という最悪のケースもあるようです。それを回避するために、子ども部屋を完全な個室にしないという選択肢があります。リビングの一角に学習スペースを作って、子どもが勉強できる空間を作るというのもひとつの案です。部屋をカーテンや家具を使って間仕切りにし、子どものスペースにするのもよいかもしれません。
ここまで子ども部屋を作るメリット・デメリットを見てきました。子ども部屋が必要か不必要かを議論しても、明確な答えは出ないはずです。それは人それぞれの考え方や価値観が違うからであって、絶対はありません。子育てを失敗しないといい切れるかどうかも難しい問題で、よりよい方向に導くことで成功するとは限りません。子ども部屋を作る際にはメリット・デメリットを把握し、それを考慮しながら自分たちに適した方向に進めるようにしましょう。また、子どもが巣立ったあとの子ども部屋の活用を考えておけば、将来的に活かすことができます。