公開日:2022/09/15
注文住宅がいいけど予算は抑えたい、自分で全部決めるのは自信がない、などと考えたことはありませんか?そんなときのおすすめは、規格住宅です。この記事では、規格住宅とはどんな家なのかを解説します。メリット・デメリット、どんな人が向いているかもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
規格住宅とは、施工業者が指定した外装や内装、間取り、設備のなかから選んで建てる住宅のことです。2階建てだけでなく3階建てや平屋も建てられ、外装は屋根や外壁、玄関ドア、内装は床やキッチン、バスルームなどが選べます。指定されていない間取りや設備に変更するのは難しいですが、オプションでリビングのドアを変更できたり、可動棚などの便利な機能を追加したりできることも。コンセプトから選べる施工業者もあり、子育て世代向けやプライベートな空間を確保したい人向け、環境に優しい家など幅広い選択肢から選べます。
注文住宅は、フルオーダー住宅、セミオーダー住宅、規格住宅の3種類にわけられ、規格住宅も注文住宅に含まれます。3つの特徴を比較してみましょう。
希望に沿って設計できます。そのため、施工業者と提携していないメーカーの設備を使ったり、高価な材木を使ったりして価格は高くなる傾向があります。また、ミーティングが多く設計も複雑になりやすいため、完成までの期間は注文住宅のなかで一番長いです。
ほぼ希望に沿って設計できますが、キッチンなどの一部の設備は用意されたものから選ぶ必要があり、仕様を指定できない場合もあります。規格住宅よりは希望に沿って設計できます。
施工業者が指定したなかからしか選べないので、希望を反映できる場所は少なくなります。一方、完成するまでの期間は注文住宅のなかで一番短く、価格も一番安いです。
次に、規格住宅のメリットとデメリットについて見てみましょう。
規格住宅のメリットは完成までの期間が短いことです。建築の工程などが決められているので、効率よく作業が進みます。そして、指定された間取りや設備から選ぶのでミーティングが少なく、短期間で完成します。
次に、価格が安いことです。キッチンやバスルームなどの商品も指定されたものから選ぶため、同じものを大量に仕入れられます。資材も大量生産しているものを仕入れるので、仕入れ価格を抑えられます。そして、完成までの期間が短いので人件費が抑えられることも価格を安くできる要因です。
もちろん、品質や安全性は確保しつつ価格を安くする工夫をしているので、耐震性が弱い、耐久性が劣るなど品質に問題があるわけではありません。希望に沿って設計しているうちに価格がどんどん高くなることもないので安心です。さらに、完成したときの見本を見られる場合が多いので、イメージと違う家が完成するリスクも少ないでしょう。
規格住宅のデメリットは、全部を自分の希望に沿って設計できないことです。飲食店のようなキッチンにしたい、吹き抜けにして天井を高くしたいなどの希望があっても、施工業者が指定していないものには変更できません。
また、変形した土地には注意が必要です。規格住宅は、高低差のない正方形などの一般的な土地を想定して設計します。そのため、三角形や傾斜地、狭すぎる土地などには建てられない可能性があります。あらかじめ施工業者に確認しましょう。
規格住宅に向いているのは、多少は自分の希望を反映させたいが、全部は自分で決めたくない人です。全部自分で決めるにはそれなりの知識が必要で、ミーティングも長時間になります。そこまで労力をかけたくないけど、床だけはホワイト系にしたいなどの多少のこだわりがある人には向いているでしょう。
また、一般的なデザインでいいから失敗したくないという人にも向いています。フルオーダー住宅でオリジナリティーのあるデザインを採用した結果、イメージと違う、一般的なデザインにすればよかった、と後悔する可能性があります。規格住宅は、施工業者の実績をもとにプランやデザインが指定されているため、大きな失敗をするリスクが低いのです。
さらに、注文住宅にしたいけど予算をかけられない人にも向いています。希望を反映できる場所は少ないですが、多くの時間をかける必要がないというメリットもあります。子どもの入学や職場の転勤などの都合で、できるだけ早く住み始めたい人にも向いているでしょう。
規格住宅は注文住宅の一種で、施工業者が指定した外装や内装、間取りから選んで建てる住宅のことです。メリットは、完成までの期間が短いうえに価格が安く、完成したときのイメージがわきやすいこと。デメリットは、自分の希望を反映しにくく、変形した土地の場合は施工できない可能性があることです。そこまで家づくりにこだわりはないけど、多少は自分の希望を反映させたい人、予算をかけられない人には向いています。余計な出費を気にせず、理想の家を建てられそうですね。どんな家にしようか悩んでいる人は、候補にいれてもいいのではないでしょうか。