公開日:2021/07/15
住宅の購入は人生の一大イベントです。「マイホームには妥協したくない、細かい部分にもこだわって作りたい!」という人は多いですよね。特に注文住宅の場合は決めなければならない事項も多いため、営業マンとお客様との間でのトラブルが起こりやすいと言われています。今回は、よくあるトラブルとその対処法について解説します。
ハウスメーカーを検討している段階で、突撃訪問や電話での営業活動に嫌な思いをしている人はとても多いです。住宅展示場を見に行った翌日から、イベントの案内などで訪問・電話を繰り返す営業マンもいます。これらはたいてい若手の営業マンで、まだ契約を取るのは難しく時間もあるため、上司にやらされているという場合がほとんどです。
対処法としては、住宅展示場に出向いたのであれば、そこでのアンケートに回答しないことが一番です。「全ての展示場でアンケートはお断りしています」と伝えれば、それ以上強くお願いしてこないでしょう。
また、気に入ったハウスメーカーがあり、今後もイベント等の案内をお願いしたいという場合にはアンケートに「過度な連絡は控えてほしい」という旨も併せて記入しておけば安心です。もう既にハウスメーカーからのしつこい営業に悩まされている…という人は、「他のハウスメーカーと契約することにしましたので、ご連絡をお控えください」とはっきり伝えるようにしましょう。
営業マンは自社の商品のメリットを伝えるのが得意です。中には、お客様に商品を気に入ってもらおうと、良い面ばかりを話す営業マンもいます。実際に生活してみないと気付けないデメリットは意外と多く、住み始めてから他のものに交換するとなれば費用もかさむため、最初にその商品の悪い面を知っておくことはとても重要です。
最近人気となっているスマートキーを例に挙げると、鞄やポケットにスマートキーが入っていればワンタッチで玄関の施錠・解錠ができるため、荷物が多い日にも鍵を出す必要がなくとても便利な商品となっています。しかし、玄関の収納棚の上などに鍵を保管していると、外から玄関ドアのボタンを押せば鍵の施錠・解錠ができ、外部の人が簡単に侵入できてしまいます。
このケースでは鍵の保管場所に気を付ければ問題ありませんが、この話を聞いてスマートキーの採用を考え直す人もいるかもしれません。毎日使うものや高額のオプションを検討する場合には、必ず「何かデメリットはありますか?」と確認するようにしましょう。
お金に関するトラブルは住宅業界でとても多いです。ほとんどの人は初めての家づくりであるため、資金計画が妥当であるか、どこまでが確定している予算でどこからが不確定な予算なのか、しっかりと理解できていないまま話が進んでしまうこともあると思います。
例えば、「地盤改良のおおよその予算を資金計画に計上していたところ、いざ地盤調査をしてみたら予算を超えた金額での改良結果となってしまった」「建物の解体を始めたらコンクリートのガラが多く残っていて、当初の予算に加えて追加で処分費用が必要となった」など、追加費用がかかってしまうケースは様々です。
このような場合、「営業マンから説明がなかった!」と訴えても、手元の資料に「予算取り」など不確かな予算であることが記載されていれば、ハウスメーカー側で追加費用を負担してもらえるということはほとんどありません。ダメ元で交渉してみよう、という気持ちで対処してください。
お金に関するトラブルを防ぐために大切なことは、予算についてしっかりと理解することです。少しでも分からないことがあればその場で確認したり、打ち合わせが終わったらその日の夜にもう一度資料を見返してみるなどして、疑問点は早めに解決するようにしましょう。
注文住宅でよく見られるトラブルとして、施工ミスがあります。施工ミスは、建築会社側で連携が取れていないために起こるものが多いです。例えば「浴室乾燥機能付きの換気扇をお願いしていたのに、現場には普通の換気扇がついていた」「サンプルを見て決めた建具の色が間違って取り付けられていた」などがあります。
これらは建築会社のミスであるため、営業マンにしっかりと話をして交換してもらいましょう。場合によっては交換が難しいということもあるようですが、許容できる範囲であれば交換はせず、代わりに値引きやサービスをしてもらうのも良いですね。どうしても交換してほしい!という場合は、こちらに非はありませんので強気でお願いしてみましょう。
特に注文住宅を建てる場合には、打ち合わせの回数も決めることも多く「言った言わない問題」が頻繁に起こります。「このオプションはサービスすると言っていたはずなのに、料金が取られている!」「コンセントを追加したいと伝えたのに、現場を確認したら追加されていなかった」などのようなケースです。
対処法として伝達事項は記録に残すということをおすすめします。口頭や電話ではどうしてもメモの書き漏らしが出てきますし、記憶だけを頼りに話し合いをしても解決するのは難しいです。打ち合わせ外でこちらの希望を伝える場合は、電話ではなくメールを利用するようにしましょう。
電話が常識!という人もいるかと思いますが、記録を残すという意味ではメールを利用するのがおすすめです。既に言った言わない問題でトラブルが発生しているという場合は、打ち合わせに同席していた設計士など第三者を交えて冷静に話し合いが出来ると良いですね。
今回は家づくりで起こりうる営業マンとの様々なトラブルと、その対処法について解説しました。どのようなトラブルにおいても共通しても言えることは、営業マンとの信頼関係こそが問題を未然に防ぐ鍵であるということです。伝えたいことははっきりと言える、分からないことはすぐに聞ける、そんな関係であれば打ち合わせもスムーズに進んでいくはずです。営業マンと良い関係を築き、楽しく家づくりをしてくださいね!